助詞のひろがり
小学生の文を読んでいて次に気になることは、
助詞の使い方です
本来助詞は単独では意味を持たないものではありますし、
単純に文を作るうえでの接着剤のような役割を果たします
更には、
使い方によって、そしてそこに読み手の想像力が合致することにより、
作者の意図するところをたったの1文字で効果的に伝えることのできる果てしなく広がりを持つ文字であります
私の思いは、空に向かって
私の思いは、空へ向かって
に、だと、単純に空に向かっている、という視覚的な表現に留まる印象ですが、
へ、になることによって、何か想いを意図的に空へ追いやる、広い空の空間、奥行き、書き手の含み、、を感じることができます
プレバトの夏井先生の俳句の添削を見ていて、いつもなるほど、と感服しています
季語の使い方や、語順などの指摘も的確ですが、
こと、助詞の使い方においては、素晴らしい
この短い575文字の中で、こんなに空間の広がりを豊かに表現できるんだ、というのはこの番組を見て再発見したことです
・・とはいえ、私には俳句の才能はまったくないようで、何度お題を見ても、いつも何も浮かびませんが・・・
子供たちの作文に置いての助詞の使い方は、まあ、これとは別の次元の問題ではありますが、
優しいと思っていたお母さんが、厳しいお母さんの、であるというところが。。
学校が、泥棒が入ったという知らせで。。
お友達が、どんな性格が気になったので。。
──こんな文が普通に登場します
前回書かせて頂いたイディオムの使い方と同様、文を作るうえで、
もっとも基本になるところです
どれだけ語彙力が豊富でも、言葉と言葉をつなぐ橋がボロボロでは、
それはだめです
今月は、「助詞の持つ意味」で、集中レッスンしてみよう、と思っています