篠田桃紅さん
書家、というのか、美術家というのか、
篠田桃紅さんが、1日、101歳で亡くなった、と聞いた
自分のお師匠さん以外で私が唯一尊敬している書道家の方だった
墨象、と言われているが、文字ではなく、墨で線、を書かれる方だ
彼女が書く墨の色は、紙を超えてずっと遠くまで延びていて、
本当に空の果てまで続いているのではないか、と思うほど
のびやかで、果てしなくて、宇宙を感じる
大正時代に旧満州で生まれ、お父上から書を習い、独自で新境地を切り開いた。
若いころは、ニューヨークに住んで、アメリカやヨーロッパでも多くの個展を開き、世界的にも認められた。
いつも和服を着られていて、とってもかっこよかった
大きな筆や、紙が溢れる素敵なアトリエにある大きな硯で墨を磨っているのも素敵だった
極めているように傍からは見えるのに、いつも謙虚で、なにかにこだわる感じもなく、フワフワした生き方をされているように見えた
何度も個展に伺ったし、著書もたくさん持っています。
作品だけでなく、その生き方にも、憧れていました。
ご冥福をお祈りします